各図の左側の図は、母彗星のある年の近日点通過時刻からのオフセットされた日数(横軸はその時の彗星の日心距離(au))において放出されたダストが、流星の出現する年に地球に衝突する軌道を持つための最低放出速度(縦軸、単位 m/s)を表す。

図下のm, V, E, M, C, J, S, Uは、それぞれ水星、金星、火星、ケレス、木星、土星、天王星の軌道半径を表す。

左側の図中で、下側にある右下がりの3本の直線は、それぞれ水(H20)、二酸化炭素(CO2)、一酸化炭素(CO)が、加熱によって真空中に爆発的に放出された時に得られる理論的最大速度を表し、これ以上速い速度で放出されるマクロサイズのダストはないと考えられる。
すなわち、ダストの最低放出速度が低ければ、それだけ大きな流星物質が地球に衝突することになり、明るい流星が多数見られることになるが、逆にこの右下がりの直線を下回らなければ、肉眼的流星は出現しないものと考えられる。
一部で、ラインがなめらかでなく、ガタガタしているのは、計算の収束が不十分なことによる計算誤差である。

左側の図中の上側(1000m/s付近)にある右下がりの直線は、それぞれ水(H20)、二酸化炭素(CO2)、一酸化炭素(CO)の分子速度(Maxwell速度)で、イオンのダストトレールが放出される際の速度である。
これより高速で放出される粒子は、基本的にはない。
これ以下の速度で放出された微小粒子は、レーダー観測で検出される可能性がある。

右側の図は、左側の図におけるダストトレールが地球に接近する時刻(UT)を示しており、最低速度のダストトレールが接近する時刻が流星群の出現のピーク時刻に相当する。
なお、流星を出現させる可能性のあるダストトレールのうち、計算が済んでいないものは、リンクがなく、リンクエラーとなっている。

出現年	全体図	1公転	2公転	3公転	4公転	5公転	6公転	7公転	8公転	9公転	10公転	11公転	12公転	13公転	14公転	15公転	16公転	17公転	18公転	19公転	20公転	21公転	22公転	23公転	24公転	25公転	26公転	27公転	28公転	29公転	30公転	31公転	32公転	33公転	34公転	35公転	36公転
2011	total	2001	1995	1989	1983	1976	1970	1964	1957	1951	1945	1939	1933	1927	1921	1915	1909	1904	1898	1892	1886	1880	1875	1869	1863	1858	1852	1847	1841	1836	1830	1825	1819	1813	1808	1803
2004	total	1995	1989	1983	1976	1970	1964	1957	1951	1945	1939	1933	1927	1921	1915	1909	1904	1898	1892	1886	1880	1875	1869	1863	1858	1852	1847	1841	1836	1830	1825	1819	1813	1808	1803
1998	total	1989	1983	1976	1970	1964	1957	1951	1945	1939	1933	1927	1921	1915	1909	1904	1898	1892	1886	1880	1875	1869	1863	1858	1852	1847	1841	1836	1830	1825	1819	1813	1808	1803
1927	total	1921	1915	1909	1904	1898	1892	1886	1880	1875	1869	1863	1858	1852	1847	1841	1836	1830	1825	1819	1813	1808	1803
1920	total	1915	1909	1904	1898	1892	1886	1880	1875	1869	1863	1858	1852	1847	1841	1836	1830	1825	1819	1813	1808	1803