標 準 衛 星 名 表 記

Standard pronunciation of the satellite names in Japanese

　「標準衛星名表記」は、国際天文学連合(IAU)の定めた衛星の固有名の日本語表記を定めたものです。
火星、木星、土星、海王星、冥王星の主要な衛星の固有名は、ギリシャ神話に由来するものが多いのですが、ギリシャ語読みではなく、ラテン語読みする慣習です。
天王星の衛星の名前は、シェークスピアらのオペラに由来する名前が付けられていて、英語読みです。
木星や土星の衛星は、似たような軌道を持ついくつかの「グループ」に分かれているものがありますが、これらは小惑星の「群」のように、「同じ軌道を回っている」か「大惑星と共鳴関係にある」といった明確な軌道力学的な性質を持っておらず、むしろ天体衝突によって生まれた「族」に近い性質をもっているため、"group"を「群」とは訳さないで「グループ」と呼んで区別します(ガリアグループ、ノースグループなと)。
特に、土星の逆行衛星のグループは、過去に大規模な天体衝突が起こったとみられ、多くの逆行軌道衛星が属しています。

近年になってIAUによって命名された小惑星の衛星の固有名は、様々な言語で命名されており、それぞれの言語での発音に従ってカナ表記するのが原則です。
リンクをクリックすると、恒星のプロフィール、発音がお聞きいただけます。
オンラインの発音サイトを検索だけでは、複数の発音が出てきたりしてどれが正しいのかわかりませんが、これまでのネーティプの外国人への発音聞き取り調査をもとに、この発音をしている(または近い発音)というサイトを紹介しています。
正確な情報のため、英語のサイトをメインに掲載していますので、ウィキペディアの場合は日本語を選択してください。

表中で、「ノース語」は現在のアイスランド語の発音が近く、「ケルト語」はアイルランド語の発音が近い。

小惑星の衛星名は、こちら。

標準彗星名表記
標準周期彗星名表記
これまでに出現した彗星の一覧
「固有名詞英語発音辞典」の発音記号
天体名の日本語表記のルール
天体名のラテン語読みルール

確度 AA : 99% (本人又は直接関係者に対する調査が行われた、または日本語)
確度 A : 95% (ネーティプの外国人に対する調査が行われた)
確度 B : 70% (辞書や外国語の教科書、オンライン発音サイトなどによる推定)
確度 J : 日本語での慣用表記
確度 L : ラテン語読み
確度 U : 不明

軌道傾斜角は、Qは母天体の赤道面に対して、Pは母天体の軌道面に対して、Eは黄道面に対しての値。

(2024年8月現在)